うつ予防の問題解決教育
- もりさわメンタルクリニック
- 2024年5月22日
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◎要約:『問題解決教育は、実感されるストレスやうつ症状の予防に役立つ可能性がある』

今回は、比較的収入の少ない母親を対象に問題解決教育を行った場合の、うつ症状予防効果を調べた研究をご紹介します。
Problem-Solving Education to Prevent Depression Among Low-Income Mothers
A Path Mediation Analysis in a Randomized Clinical Trial
低収入の母親に対するうつ予防のための問題解決教育
アメリカの育児支援施策(ヘッド・スタート)対象者で、うつ症状の現症や既往のある230人(平均31.4歳)が対象となりました。
問題解決に関する教育を行い、うつ症状の経過を調べました。
結果として、以下の内容が示されました。
・問題解決教育参加者では、実感されるストレス(11%減)やうつ症状の増加が少なくなっていました。
・問題解決教育参加者では、行動の活性化(15%増)や問題解決の試み(17%増)がより多く起こっていました。
どのような要素が介在するのか不明な点は多いのですが、問題解決の教育が何らかの経路で、うつ症状の予防に役立つ可能性を感じさせる内容でした。
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