うつ病と炎症性腸疾患の関連、抗うつ薬の効果について


過敏性腸症候群等の消化器症状を示す場合に、うつ状態も合併していることをしばしば経験します。


うつ状態(病)と消化器症状との関連は、臨床的には馴染みの深い現象ですが、実際にうつ病だった場合にどのくらい腸疾患発症のリスクが高まるのでしょうか? 今回は、そのような疑問と、抗うつ薬の効果について調べた研究をご紹介します。


Depression increases the risk of inflammatory bowel disease, which may be mitigated by the use of antidepressants in the treatment of depression

うつ病は炎症性腸疾患のリスクを上昇させるが、それは治療に用いられる抗うつ薬によって減少する



うつ病に罹患している403,665人が研究の対象となりました。うつ病だった場合、炎症性腸疾患の代表であるクローン病や潰瘍性大腸炎の発症に影響があるのかを調べました。


結果として、うつ病だった場合には通常よりも2倍程度、クローン病や潰瘍性大腸炎になり易いことが示されました(ハザード比で、クローン病2.11倍、潰瘍性大腸炎2.23倍)。


しかし、これは抗うつ薬を使用していると減少することも示されました。クローン病に対してはSSRIと三環系抗うつ薬、潰瘍性大腸炎に対してはミルタザピン、SSRI、SNRI、セロトニン調整薬、三環系抗うつ薬の予防効果が認められました。


うつ病の経過中に消化器症状が出現した場合には、クローン病や潰瘍性大腸炎の発症にも注意が必要であると感じました。


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