◎要約:『うつ病では身体活動の強度低下や分断化が生じ、生活リズムがつきにくく、睡眠相と身体活動のピークが後退した時間帯となるかもしれない』
うつ病では睡眠障害や活動性の低下が起きることが知られています。
今回は、客観的に測定された睡眠、身体活動、生活リズムとうつ病との関連を調べた研究をご紹介します。
加速度測定から分かる睡眠、身体活動、生活リズムとうつ病
Integrative Modeling of Accelerometry-Derived Sleep, Physical Activity, and Circadian Rhythm Domains With Current or Remitted Major Depression
スイスにおける研究で、うつ病(再発を含む)の患者と健常者を合わせて2,317人(平均61.79歳、54.42%女性)が対象となりました。
加速度測定を少なくとも7日間行い、うつ病の有無と睡眠、身体活動、生活(概日)リズムの関連について調べました。
うつ病がある場合の特徴として、以下の内容が示されました。
・身体活動においては、活動の強度が低下し、活動が分断していました(まとまった活動が少なくなっていました)。
・生活(概日)リズムが低下し、睡眠と身体活動のピークが遅い時間に後退していました。
今まで指摘されていた身体活動、睡眠、生活リズムについての内容が客観的に確かめられた結果となっていました。
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