うつ病の治療に抗精神病薬を追加することのリスク


うつ病に対する薬物療法には抗うつ薬を中心として様々な種類の薬剤が用いられます。


抗うつ薬以外の例として、抗うつ薬では十分に効果の出ない不安・焦燥感・不眠の軽減、抗うつ効果の増強を目的として抗精神病薬が用いられることがあります。


今回は抗うつ薬によるうつ病治療に抗精神病薬を追加で用いたときの死亡率の変化を調べた研究をご紹介します。


Mortality risk of antipsychotic augmentation for adult depression

うつ病治療で抗精神病薬を追加することによる死亡率変化


保険請求のデータを用いた研究で、調査の対象となったのは39,582人(女性78.5%、平均44.5歳)で、このうち22,410人が抗精神病薬(クエチアピン40%、リスペリドン21%、アリピプラゾール17%、オランザピン16%)による増強療法を開始していました。


10年の経過観察の結果、抗精神病薬の追加を行っている人の方が死亡率が高い(ハザード比:1.45)ことが示されました。


すべての死亡を含んでおり、どのような原因でこの結果が生じているのか、うつ病の重症度による影響も不明なので、これが純粋に抗精神病薬追加の影響と解釈して良いのかは分かりません。


しかし、何らかの影響を及ぼしている可能性は否定できず、抗精神病薬の追加に関して利益・不利益を慎重に判断して使用するべきであると思われました。


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