昨日は、薬を使用していない場合でヨガによるうつ症状の改善についてご紹介しました。
8週間という比較的短期でも、他のやり方と比べて明らかな差が生じており、軽度の場合の補助的な治療選択肢として検討されても良いのではないかという旨についてご説明しました。
今回は、うつ病でしばしば認める認知障害(知能テスト等で分かる脳の機能低下)について、ヨガの効果を調べ、同時に神経の成長を促す蛋白質の濃度を調べた研究をご紹介します。
ヨガと抗うつ薬によるうつ病の認知機能と神経栄養因子における改善
抗うつ薬だけによる治療のグループ(23人)、ヨガと抗うつ薬による治療(26人)、ヨガのみによる治療(16人)について数唱テスト(検者が言った数字の列を繰り返したり、逆に言ったりするテスト)等の認知機能を調べるテストを行いました。
結果として、ヨガを加えた場合の方が、様々なテストで成績が良くなっており、うつ病でみられる認知障害において、ヨガが有効である可能性が示されました。
また、神経の成長を促す血中成分(BDNF:脳由来神経栄養因子)については一部において、テストの成績との関連が認められており、認知機能の改善との関係が示唆されました。
つまり、うつ病における中心的な症状である気分の落ち込み等だけではなく、認知機能の低下においてもヨガの効果が期待できると考えられました。
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