
rTMS(反復経頭蓋磁気刺激療法)では、右側の低頻度か、左側の高頻度の治療が行われますが、どちらがより有効なのかという点に関しては議論があります。
今回は、かなり以前の論文(2013年)になりますが、この二つの方法を比較した分析結果(メタ・アナリシス)をご紹介します。
Left versus right repetitive transcranial magnetic stimulation in treating major depression: A meta-analysis of randomised controlled trials
うつ病治療に関する反復経頭蓋磁気刺激療法の右と左の比較
反復経頭蓋磁気刺激療法(rTMS)の効果に関する8つのランダム化比較試験(249人の参加者)が分析に含まれました。
結果として、以下の内容が示されました。
・うつ病に対する治療効果は右側と左側で大きな差はありませんでした。
・右側の低頻度刺激の方が副作用が少なく、けいれんが起きにくい傾向がありました。
要約:『反復経頭蓋磁気刺激療法(rTMS)の刺激部位による効果の違いは明らかではない』
頭痛などの副作用の少ないことまで考えると、若干右側の低頻度刺激が有利であるとも考えられました。
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rTMS治療:
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