
以前から不安やうつ、疼痛等に関して音楽療法の効果が指摘されていますが、今回はてんかんに関して発作の回数や異常な電気的活動への影響を調べた研究(メタアナリシス)をご紹介します。
Safe and sound: Meta-analyzing the Mozart effect on epilepsy
てんかんに対する“モーツァルト効果”を検討する
てんかんに対する音楽療法の効果を調べた12の研究が分析の対象となりました。
論文タイトルにある“モーツァルト効果”とはモーツァルトの音楽を聞くことによる心身への影響のことですが、今回は音楽療法の効果をてんかん波(異常な脳波)頻度や発作の回数を目安として調べた研究をまとめています。
結果として、以下の内容が示されました。
①長期にわたる音楽療法で、検査上のてんかん波(異常な脳波)の頻度や発作の回数が明らかに減少していました。
②1回の音楽的刺激でもてんかん波(異常な脳波)の頻度は低下していました。
「モーツァルトを聴くと頭が良くなる」という内容には否定的意見も存在し、音楽療法の効果には多くの議論がありますが、てんかんについては一定の発作抑制につながる効果が期待できそうです。
#てんかん #音楽療法
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