昨日はアルツハイマー病の転倒と前庭機能との関連についてお伝えしました。
前庭機能の改善する方法について調べていたところ、ズバリではないかもしれませんが、インターネット上のめまいリハビリ(無料)について、有効性を確認した論文があったのでご紹介します。
慢性のめまいがある高齢者のための前庭機能リハビリテーション(インターネット)
頭部の移動でめまいが惹き起こされる50歳以上の296人(平均67歳)が研究の対象となりました。
インターネット上の無料プログラムを体験し、最初・3ヶ月・6ヶ月後の症状をめまい尺度(Vertigo Symptom Scale–Short Form)で評価しました。
結果として、以下のことが示されました。
①通常治療のみのグループに比較し、プログラムを行った場合には3ヶ月で2.75点、6ヶ月で2.26点の差でめまい尺度が良くなっていました。
②めまい関連の生活障害に関しては、プログラムを行った場合には3ヶ月で6.15点、6ヶ月で5.58点の差で良くなっていました。
つまり、“インターネット上の前庭機能リハビリを行うことで、通常の治療のみと比較し、めまいによる生活上の支障を軽減できるかもしれない”と言えそうです。
脳神経外科や神経内科が専門領域なのかもしれませんが、前庭機能のリハビリテーションについて専門的に実施されている施設を知らないので、有用なリハビリテーションがウェブ上で行えるのであれば、非常に有り難いと思いました。
それから、このプログラムが有用なめまいと、そうでないめまいがあるので、問診は正確に答えたほうが良さそうです。
※私の場合は最初の問診のところで、「Dr.と相談したか?」でNoとしたところ、利用を断られました。
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