以前にこの検査法の研究についてはお伝えしました。
アルツハイマー病では特に早期の診断が大切であるとされており、診断法の開発が続けられています。
また、アルツハイマー病で沈着する物質としてアミロイドβとタウ蛋白質が有名ですが、特にこの2つの物質はアルツハイマー病が起こる仕組みと密接に関わっており、病気を早期に見つけるためにも有用であると言われています。
今回、タウ蛋白質が脳でどのように沈着しているのか画像で確認するための診断用薬剤が、アメリカのFDA(薬品と食品の監督/管理を行う機関)で認可されました。
FDAがアルツハイマー病におけるタウタンパク質の沈着を画像化する薬剤を認可
以前にアミロイドβについては画像化する薬剤が存在しましたが、タウ蛋白質については画像的な評価ができませんでした。
これで、物質の存在を髄液などで確認するだけではなく、実際にどのような分布で脳内に溜まって症状に結びついているかが分かることになります。
会社の説明では、感受性(どれくらい漏れなく疾患を診断できるか)は92~100%、特異度(どれくらい間違いなく疾患を診断できるか)は52%~92%とされており、特に感受性は高くなっています。
この薬剤が日本で認可された場合でも、大きな施設でしか実施が困難な検査なので、どのような場合にメリットがあるのか十分見極めた上で検査を依頼することが重要であると思われました。
#アルツハイマー病 #認知症
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