米国において、特に若年女性におけるうつ病が増えている傾向が指摘されてきました。
今回は、米国における最近のうつ病の傾向を、処方内容も含めて調査した結果をご紹介します。
Young Adult Depression, Antidepressant Prescriptions, and Therapy Intensification in People With Incident Depression in the United States
若年成人のうつ病、抗うつ薬処方、治療強化
うつ病を発症した18歳以上の約200万人(82%が抗うつ薬を服用)が対象となりました。
2006年と2016年のデータを比較して、うつ病発症や治療内容の傾向を捉えようとしました。
結果として、以下の内容が示されました。
・平均年齢は47歳で、29%が男性、40%が心血管代謝の病気を合併していました。
・若年成人(40歳未満)の割合が、2006から2017年で、26%から36%に増加し、特に女性の割合が多くなっていました。
・抗うつ薬の中では、SSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)の処方割合が最も多く(56%)、その後変更するのはブプロピオンやトラゾドンを含む「その他」が55%、SNRIが30%となっていました。
要約:『米国においてうつ病の発症年齢は若年化の傾向があり、特に女性でその傾向が強い』
近年、若者の女性に自殺が増えていることが指摘されていますが、18歳以上を対象とした統計でもうつ病発症の若年化が進んでいるようです。
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