◎要約:『アメリカの最近10年の傾向として、自閉スペクトラム症診断の増加率が最も大きいのは20~30歳代で、その増加率は4倍以上になっている』
今回は、アメリカにおける自閉スペクトラム症診断の傾向について調べた研究をご紹介します。
アメリカの子どもと成人における自閉症診断(2011~2022年)
Autism Diagnosis Among US Children and Adults, 2011-2022
アメリカの2011~2022年における医療記録を元にした研究で、アメリカの12か所の地域における約1200万人(0~17歳の占める割合は19.2%、女性52.2%、多様な人種を含む)が対象となりました。
2011から2022年の自閉スペクトラム症診断の割合の変化について、以下の内容が示されました。
・5~8歳における診断が最も多く、175%の増加を示していました(1000人当たり2.3人→6.3人)。
・相対的な増加で最も多かったのは26~34歳で、450%の増加となっていました。
・女性の方が男性よりも大きな増加の伸びを示していました(子どもについて女性305% vs 185%、成人について315% vs 215%)。
いずれの年代も大きな増加を示している点は共通していますが、年代や性別、人種によって傾向に相違があることが分かる内容でした。
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