睡眠障害が認知症の前兆としてしばしば認められることが指摘されてきました。
今回は、昼寝とアルツハイマー病との関連について調べた研究をご紹介します。
昼寝とアルツハイマー病: 相互作用の可能性
Rush Memory and Aging Projectという研究プロジェクトに参加している1,401人が参加しました。
加速度計をつけた客観的な活動評価により、14年間の経過でアルツハイマー病と昼寝との関連を調べました。
結果として、以下の内容が示されました。
①アルツハイマー病が発症し、進行するにつれて昼寝は長時間に、頻繁になっっていました。
②昼寝の頻度と時間が増すと、認知機能の低下が進行していました。
つまり、“アルツハイマー病と昼寝との関係は、認知機能低下→昼寝の増加→認知機能低下→昼寝の増加→……のように悪循環の関係にあるかもしれない”と言えそうです。
認知症の進行予防について、昼間の活動性を維持する必要性が強調されていますが、今回の結果を見ても、その重要性が確認されているように思われました。
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