不眠やうつ病の既往が、認知症の危険因子であることは複数の論文で指摘されてきました。
今回は、仮にアルツハイマー病の根本的な原因が生じていても(病理的な変化が起こっていても)、熟眠できていれば認知能力の低下が少なくて済むのか調べた研究をご紹介します。
NREM sleep as a novel protective cognitive reserve factor in the face of Alzheimer's disease pathology
アルツハイマー病になったときにノンレム睡眠が認知予備能力の保護因子となる
認知能力低下のない62人の高齢者を対象に、アミロイドβの沈着を調べる画像検査(PET)や睡眠の状態を調べる脳波検査、認知機能を調べるための学習課題を行いました。
結果として、アルツハイマー病の原因となるアミロイドβの沈着がある場合には、熟眠の有無で認知能力に差異があり、熟眠できているとアミロイドβ沈着の影響が少なくなることが示されました。
要約:『熟眠できている場合には、アルツハイマー病の兆候があっても、認知能力低下が少なくなる可能性がある』
同じレベルのアルツハイマー病による脳内の変化が起こっていても、良い睡眠をとることで日常生活への影響が少なくできる可能性を感じました。
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