以前にアルツハイマー病で認められるタウタンパク質の沈着を阻害する薬剤としてHydromethylthionine(ヒドロメチルチオニン)についてご紹介したことがあります。
今回は、この薬剤がアルツハイマー病よりも急速な進行と人格変化などの重篤な症状で知られる「前方型認知症」でも効くという内容の研究についてご紹介します。
ヒドロメチルチオニンの濃度による臨床経過と脳の萎縮に対する効果、前方型認知症に関するランダム化比較試験
前方型認知症患者220人に関して、用量の異なる2通りの方法(220mg/日と8mg/日)でヒドロメチルチオニンの投与を行いました。
結果として、用量による違いは分かりませんでしたが、8mg/日の投与で以前にアルツハイマー病で認められたのと同様、認知機能の低下や脳の体積減少を抑制する効果を認めました。
まずはアルツハイマー病で効果が期待される薬剤ですが、効果のある薬が少ない前方型認知症の中心症状に効く薬について期待がもてる内容でした。
#前方型認知症
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