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執筆者の写真もりさわメンタルクリニック

インフリキシマブは双極性障害に対する有効性を証明できなかった


自己免疫性疾患に使われるインフリキシマブという薬剤について、気分障害に有効ではないかという議論があります。


今回は、双極性障害(躁うつ病)についてインフリキシマブの効果を調べた研究をご紹介します。


Efficacy of Adjunctive Infliximab vs Placebo in the Treatment of Adults With Bipolar I/II Depression

A Randomized Clinical Trial

双極性障害のうつ状態に対するインフリキシマブ追加療法の有効性


双極性障害に罹患した60人(平均45.0歳)が対象となりました。


インフリキシマブを服用するグループと、偽薬を服用するグループに分けて、双極性障害のうつ状態に対する効果を確認しました。


結果として、以下のことが分かりました。


・うつ症状の軽減の大きさは、インフリキシマブと偽薬で明らかな差がありませんでした。


・双極性障害のうち、幼少期のマルトリートメント等、心的外傷の経験がある場合にはインフリキシマブの効果が大きくなっていました。


要約:『インフリキシマブは双極性障害のうつ状態に対して、一部を除いて有効ではなかった』


主な結果としては、インフリキシマブの有効性は否定的でしたが、今後、心的外傷の体験などについては、条件ごとの効果の違いをより詳細に調べる必要があるかもしれないと思いました。


もりさわメンタルクリニック:https://www.morisawa-mental-clinic.com/

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