昨日は、オピオイド障害(依存)の治療維持について、遠隔医療の効果を調べた内容をお伝えしました。
今回は、パンデミック中のオピオイド障害治療に遠隔医療を導入した場合には、致死的な過量服薬にどのような影響があるのかを調べた研究をご紹介します。
Association of Receipt of Opioid Use Disorder–Related Telehealth Services and Medications for Opioid Use Disorder With Fatal Drug Overdoses Among Medicare Beneficiaries Before and During the COVID-19 Pandemic
パンデミック前後におけるオピオイド障害の遠隔医療と致死的過量服薬
パンデミック以前の105,162人(女性58.1%)とパンデミック期間中の70,479人(女性57.1%)が対象となりました。
結果として、以下の内容が示されました。
・致死的な過量服薬はパンデミック期間中で増加していました(パンデミック期間中5.1人/1000人 vs パンデミック以前3.7人/1000人)。
・死亡率もパンデミック期間中で増加していました(パンデミック期間中5.1% vs パンデミック以前4.8%)。
・パンデミック期間中に遠隔医療を導入した場合には、致死的な過量服薬は低下していました(0.67倍)。
要約:『パンデミック期間中には致死的な過量服薬が増加していたが、遠隔医療を導入した場合には、その発生が低下していた』
遠隔医療のように自分の状態を伝えたり、そのフィードバックを受けられる仕組みがあると、単独で治療を継続するよりも、治療からの逸脱を来しにくい可能性が考えられました。
もりさわメンタルクリニック:https://www.morisawa-mental-clinic.com/
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