◎要約:『オーストラリアにおける自死のハイリスク現場は、崖や橋が多く、パーソナルデータにも一定の傾向があるかもしれない』
今回は、オーストラリアの自死件数が多い公共の場所について、場所の性質や自死者の傾向について調べた研究をご紹介します。
High-Risk Suicide Locations in Australia
2001~2017年の公共の場での自殺者10,701人を調べ、その傾向を分析をしています。
結果として、以下の内容が示されました。
・男性の自死者は8,602人(全体の80.4%)で、年齢層としては25~49歳が全体の54.5%を占めていました。
・ハイリスクと考えられる現場として17箇所が挙げられ、そこでは495件(全体の4.6%)の自死が発生しており、82.2%は崖または橋でした。
・ハイリスク現場を選ぶ傾向を高める要素として女性であること(ハザード比1.73倍)、被雇用者(1.57倍)、独身者1.64倍)、大都市出身(3.94倍)が挙げられました(ハイリスクの現場は大都市に集中する傾向あり)。
ハイリスク現場の環境的要素や、個人的背景について何らかの対策を考えられないか、検討の課題を提示する内容でした。
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