しばしばカウンセリングにおいては、カウンセラーとの相性が大切であると言われます。
今回は、カウンセラーと来談者の適合を促進するしくみが、どのように治療成績に影響したかを調べた研究をご紹介します。
適合をさせるしくみを用いた場合と、通常の割当における心理療法の効果
218人の来談者(平均33.9歳)と48人のセラピストが研究の対象となりました。
セラピストのこれまでの治療成績を12の問題領域について有効・中間・無効に分けて、そのセラピストの治療結果パッケージを作成しました。
この治療結果を参考に来談者との適合を行った結果として、全体的な症状や機能の改善、精神状態からの苦しみ、精神的問題に固有の障害いずれにおいても、通常の割当を行った場合より治療成績が向上していました。
つまり、“カウンセラーの治療成績と来談者の悩みに基づいたマッチング(適合)を行うと治療成績は向上する”可能性が示されました。
せっかくカウンセリングを受けに行ったのに、「相性が良くなかった」という事態を防ぐために、このようなマッチングシステムがあると有用であると思われました。
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