
昨日は、心房細動が存在すると認知症の発症が増加する可能性についてお伝えしました。
今回は、心房細動に対して行われる内服薬による治療以外に、細動の原因になっている部分を焼灼するカテーテル・アブレーション catheter ablation(以下、CA)を行うと認知症の発症を低下させることができのではないかという内容の発表(the American Academy of Neurology 2023)についてお伝えします。
心房細動のある887人(平均75歳、49%が女性))が対象となりました。
このうち、193人がCAを受け、その後の経過をCAを受けなかった場合と比較しました。
2年の経過観察の結果として、CAを受けた場合には、受けなかった場合よりも、36%認知障害の発症が少なくなっていました。
要約:『通常の治療に加えたカテーテル・アブレーションは、通常の治療のみよりも認知障害の発症を少なくするかもしれない』
カテーテル・アブレーションは心房細動に対する治療としては、適応は限定的と言えるかもしれませんが(論文中の実施率は22%)、認知障害の発症を予防する上では有効である可能性が考えられました。
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