◎要約:『ガバペンチノイドは広く疼痛に使用される傾向があり、副作用が懸念される状況である』

てんかんや帯状疱疹後疼痛に適応を持っている薬剤であるガバペンチン(類似薬剤)ですが、以前から慢性疼痛への適応外使用が問題視されています。
今回は、ガバペンチンとガバペンチン類似薬剤(以降、ガバペンチノイドと表記)の使用量について調べた研究をご紹介します。
Update to Gabapentinoid Use in the United States, 2002-2021
アメリカにおけるガバペンチノイド使用の最新情報
2002~2021年におけるガバペンチノイドの使用量を医療支出に関する調査資料を元に調べました。
結果として、以下の内容が示されました。
・ガバペンチンの使用量は2008年から増加しており、プレガバリンの使用は安定している。
・ガバペンチノイドの適応としては、帯状疱疹後の疼痛、てんかん、線維筋痛症等があるが、有効性が乏しいとされている筋骨格系の疼痛がある場合にも使用されている。
・ガバペンチノイドは他の鎮静作用のある薬剤と併用されていることが多く、過剰な鎮静や呼吸抑制が懸念される。
一般的な疼痛の抑制には明らかな有効性は指摘されておらず、(他の薬剤との相互作用もあり)使用には注意が必要であると思われました。
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