◎要約:『ギャンブル症に対するインターネット上の自助プログラムが、ギャンブル症や関連するうつ症状に有効である可能性がある』
今回は、ギャンブル症(ギャンブル依存症、ギャンブル障害)に対するインターネットを介した自助プログラムの有効性を調べた研究をご紹介します。
ギャンブル症に対するインターネットを介した心理療法
A Self-Guided Internet-Based Intervention for the Reduction of Gambling Symptoms
A Randomized Clinical Trial
ドイツにおける研究で、ギャンブル症の基準を満たす243人(平均34.73歳、女性63.4%)を対象としています。
今回のインターネットを介したギャンブル症に対する自助プログラムは、認知行動療法、メタ認知トレーニング、アクセプタンス・アンド・コミットメントセラピー、動機づけ面接を組み合わせた内容となっています。
プロブラムにアクセスするグループと待機するグループに分けて6週間の経過で比較しました。
結果として、以下の内容が示されました。
・プログラムに参加したグループでは、ギャンブルに関連した思考や行動、うつ症状、ギャンブルの重症度が低下していました。
・プログラムに対する期待の大きさやギャンブル症が重症であることが、有効性の大きさと関連していました。
治療に対するポジティブな期待を持つことが有効性を高める結果となる点は、様々な治療法において重要であると思われました。
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