地中海式ダイエットやDASH(高血圧を防ぐ食事内容)等、認知能力低下の予防効果があると言われている食事があります。
今回は、12週間のクランベリーの摂取が認知能力にどのような影響を及ぼすのか調べた研究をご紹介します。
12週間のクランベリー摂取で短期記憶の向上と脳局所の血流増加を認めた
50~80歳の60人が対象となりました。
12週間、フリーズドライのクランベリー:Vaccinium macrocarpon(カップ1杯分の生のクランベリーに相当)を摂取し、記憶や遂行能力の検査、画像検査、血液検査を行い、偽薬の場合と比較しました。
結果として、以下の内容が示されました。
①クランベリーの実薬を摂取したグループでは、偽薬に比較して視覚的なエピソード記憶の向上を認めていました。
②クランベリー摂取のグループで、嗅内野、側坐核、尾状核での血流増加を認めていました。また、LDLコレステロールの有意な低下を認めていました。
つまり、“3ヶ月間のクランベリー摂取で、比較的高齢の年代でも、記憶力の一部が向上する可能性がある”と言えそうです。
食事内容による変化としては比較的短期間で、偽薬を対照としている研究であり、興味深い結果であると思われました。
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