ジカウイルス感染と発達障害


ジカウイルス感染症とはヤブ蚊によって媒介される感染症で、日本では輸入感染症と言われる海外由来の感染症として知られています。


デング熱と類似のウイルスによって引き起こされますが、症状は比較的軽く、症状の出ない不顕性感染80%で、症状が出たとしても38.5度を超える高熱はまれであると言われています。


しかし、妊婦が感染した場合の先天的影響は大きく、この感染症が多いブラジルでは、小頭症の児の多発が認められます。


今回は、ジカウイルスに感染して明らかな先天性の影響がない場合、その後の発達に影響は出ないのか調査した研究をご紹介します。


Neurodevelopmental Abnormalities in Children With In Utero Zika Virus Exposure Without Congenital Zika Syndrome

ジカウイルスに子宮内で感染した児における神経発達的異常


コロンビアとアメリカにおける研究で、対象はジカウイルスに感染した妊婦から出生した70人の児でした。


これらの児は胎内にいるときの発達は正常で、出生時にも小頭症などの明らか特徴はなく、その他の所見も正常でした。


しかし、その後18ヶ月の経過観察では徐々に発達上の異常(例としてコミュニケーション、社会的認知、運動等の領域)が明らかになりました。


上記のような結果より、一見正常に見えたとしても、ジカウイルスへの感染があったときには、注意深く経過を見守る必要があることが、論文中で述べられています。


日本では、渡航者以外では稀な疾患ですが、ヤブ蚊等を媒介とする感染症は(不顕性も含めると)一定数存在すると考えられ、妊娠中の予防や妊婦が感染した場合は出生後の経過にも注意が必要であると思われました。


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