
高コレステロール血症の治療薬であるスタチンが、精神症状に対して影響を与えるのではないかという指摘があります。
今回は、スタチンの内服とうつ症状、自殺企図等との関連を大規模なデータで調べた研究をご紹介します。
スタチン使用と自殺企図、うつ症状、不安、けいれん発作の関連
スウェーデンの全国データを元にした調査で、調査期間(2006~2013年)にスタチンを内服していたのは1,149,384人で、これらの人々と服用のない人でどのようにうつ症状等の頻度が異なるのかを調べました。
結果として、自殺企図・不安・発作といった症状に影響はなく、違いのみられたうつ症状に関しては、(他の薬剤との比較の結果)薬剤投与による非特異的な影響と思われました。
つまり、今回の調査ではスタチンはうつ的な症状に影響を与えないという結果でした。
他の症状については分かりませんが、少なくとも現時点で、スタチンがうつ症状に影響するとは言いにくいと思われます。
#うつ病
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