◎要約:『身体的接触は精神面や身体面で有効だが、年代や対象者の性質によって効果に違いがあるかもしれない』
様々な場合があると思われますが、落ち込みや不安、痛みがある時に、他者からの“タッチ(身体的接触)”で気持ちが和らぐことがあるようです。
今回は、身体的接触の効果について調べた論文を集めて分析した結果(メタ・アナリシス)をご紹介させてください。
A systematic review and multivariate meta-analysis of the physical and mental health benefits of touch interventions
身体的接触の効果に関するこれまでに行われた137の研究に関する分析や、新たに追加された75の研究を分析の対象としています(合計で12,966人の参加者)。
結果として、以下の内容が示されました。
・「ストレスホルモン」と呼ばれることのあるコルチゾールの減少につながっていました。
・新生児では体重の増加が大きくなっていました。
・成人では痛み、抑うつ、不安が軽減していました。
・機械による接触では、身体的には同じ効果で、精神的には効果が少なくなっていました。
・成人において、健常者よりも精神医療に関わる領域において有益性が大きくなっていました。
・家族による場合と職業的他者にされる場合で比較すると、明らかな差異はありませんでした(新生児に対する親の接触を除く)。
精神面・身体面の両方で、身体的接触を行うことが有効であることが確認できる内容でした。
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