エクササイズやガーデニング等、様々な活動が認知能力の保持に役立つと言われています。
今回はダンスの認知能力に対する効果について、複数の研究をまとめた研究(メタアナリシス)をご紹介します。
高齢者の認知機能に対するダンスの効果
分析に含めたのは、ランダム化比較試験、55歳以上、ダンスを介入に用いている、認知機能を結果としている試験です。
1,412人を含む11の研究が分析の対象となり、7本の研究は健常者のみ、4本は軽度認知障害を含んでいました。
頻度は週に1~3回、1回の時間は35~60分/回、継続期間は3~12ヶ月と研究によってばらつきがありました。
結果として、ダンスをしていた場合の方が(していない場合に比較して)全体的に認知機能が高くなっていました。
例として、一般的認知機能の尺度(MMSE)で平均1.58点、ウェクスラー記憶検査法では3.02点、注意機能についてのトレイルメイキングテストAで3.02点高くなっていました。
つまり、“全体的にはダンスを行った場合のほうが、認知機能がわずかに高くなる可能性がある”ということです。
研究によっても条件や結果にばらつきがあり、大きな効果が期待できるとは言いにくいですが、ダンスを継続的に行うことは全般的認知機能に対する何らかの良い影響がある可能性が考えられました。
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