
昨日は、更年期における女性ホルモンの補充療法とうつ病発症との関連についてお伝えしました。
今回は、喫煙の女性ホルモンへの影響を調べた発表をご紹介します(The 35th European College of Neuropsychopharmacology (ECNP) Congress)。
10人の女性について、MRIと脳の働きをしらべる機能画像(11C-cetrozole PET)を行いました。
鼻腔スプレーでタバコ1本に相当するニコチンを噴霧し、その前後での脳における女性ホルモンの産生への影響を調べました。
結果として、以下の内容が示されました。
・ニコチン投与前には、女性ホルモン(エストロゲン)の産生が、視床、視床下部、扁桃体で認められました(視床で最大)。
・ニコチン投与後には、視床における女性ホルモンの産生が大きく低下していました。
要約:『ニコチン投与によって、女性の脳内で女性ホルモンの産生が減少する可能性がある』
少数例で、ニコチン投与による短期的影響を調べたものなので、今後、より多数でタバコの長期的影響を調べる必要性があると思われました。
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