バイアグラ(シルデナフィル)は男性機能障害に使用される薬剤として有名ですが、今回発表された内容では別の側面が注目されています。
保険情報とエンドフェノタイプに基づき、アルツハイマー病に有効な薬剤の候補としてシルデナフィルが発見された
遺伝情報と疾患との間に位置する特徴(表現型)について“エンドフェノタイプ”という言葉が用いられることがあります。
アルツハイマー病のリスクを考える上で重要なエンドフェノタイプを検討した上で、700万件以上の保険請求データを組み合わせると、シルデナフィルが候補としての可能性が最も高かったということです。
研究では、以下の内容が示されています。
①シルデナフィルを使用していた場合、アルツハイマー病の相対的リスクが69%減少する。
②上記に加えて、研究チームは研究室でのモデルでシルデナフィルによる脳細胞増殖効果を確認している。
つまり、“シルデナフィルはアルツハイマー病に有効な薬剤である可能性があり、脳細胞の増殖など認知能力改善に有利な効果をもたらすかもしれない”と言えそうです。
まだまだ端緒としての研究ですが、今後臨床的に有効性が証明されることが期待される内容でした。
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