top of page

パンデミック期間中の精神衛生

執筆者の写真: もりさわメンタルクリニックもりさわメンタルクリニック

◎要約:『パンデミック期間中のカナダでは全体的に精神疾患の入院は減少したが、摂食障害などの一部の疾患においては逆に増えていた』





今回は、カナダにおけるパンデミック期間中の若年者の精神衛生について、精神疾患による入院数を基に調査した研究をご紹介します。


パンデミック中のカナダにおける児童思春期・若年青年の精神疾患による入院

Mental Health Hospitalizations in Canadian Children, Adolescents, and Young Adults Over the COVID-19 Pandemic


カナダの6~20歳を対象とし、COVID-19によるパンデミック期間前後(2016~2023年)を含んだ精神疾患の入院(218,101件)が調査の対象となりました。


結果として、以下の内容が示されました。


・全体としては精神疾患の入院は減っていました(10,000人年あたり51.6→47.9)。


・逆に増えていたのは女性における不安症、パーソナリティ症、自死企図/自傷、摂食障害、男性における摂食障害でした。


・性別にかかわらず気分症、物質関連症、その他の精神疾患では入院は減少していました。




近年の若年者における傾向として共通ですが、特に女性の自死企図/自傷の増加に注意が必要であると思われました。

 
 
 

Comments


bottom of page