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執筆者の写真もりさわメンタルクリニック

ビタミンDの服用でうつ症状のリスクは変わらない


成人のうつとビタミンDの低下には関連があるとする研究があります。


では、うつ症状がない人たちにビタミンDを服用してもらうと、長期的にうつ症状の発生に関して抑制の効果があるのでしょうか?


長期的なビタミンD服用の効果(うつ病とうつ症状のリスクに関する偽薬との比較)


うつ症状の経験がないか、あっても長期間再燃がない人たち18,353人(平均67.5歳、49.2%が女性)が研究の対象となりました。


平均5.3年間の経過観察を行った結果、ビタミンDを投与した場合と投与しなかった場合とで、うつ病とうつ症状に関して明らかなリスクの違いを認めませんでした。


また、全体的な気分変動の質(8-item Patient Health Questionnaire depression scale :PHQ-8を使用)に関しても、偽薬との間に違いはありませんでした。


つまり、今回対象となった比較的高齢の人たちにおいて、ビタミンDは長期に服用しても、うつのリスクを抑えず、一般的な気分変動にも効果を認めなかった、ということになります。


これのみで、ビタミンDの効果に関する否定はできないかもしれませんが、少なくともどの対象でも大きな効果を認めるというわけではなさそうです。


#うつ病

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