ビタミンD欠乏の症状として、高齢期では骨粗鬆などが有名ですが、抑うつなどの精神症状を生じることも指摘されています。
今回は、ビタミンDの濃度低下と様々な原因による死亡との関連を調べた研究をご紹介します。
Vitamin D Deficiency Increases Mortality Risk in the UK Biobank
A Nonlinear Mendelian Randomization Study
ビタミンD欠乏は死亡リスクを上昇させる
イギリスの大規模な生体データ(UK Biobank)を元にした研究で、ヨーロッパ人種の307,601人(37~73歳)が対象となりました。
遺伝的な要素をランダム化するメンデルランダム化の手法を用いた研究で、遺伝的要素の影響を減らして、ビタミンD濃度の影響による死亡率の違いを調べています。
14年間で18,700人が死亡しましたが、ビタミンD濃度との関連として、以下の内容が示されました。
・ビタミンD濃度が一定の水準を超えると死亡率が急に低下するL字型のカーブを描いていました。
・ビタミンDと死亡率低下との関連は、調査された疾患(がん・心臓疾患・呼吸器疾患)のいずれにおいても認められました。
要約:『ビタミンD濃度が一定水準より高いと、様々な原因疾患による死亡率を低下させる効果がある』
原因疾患によらずに現れる死亡率の軽減が、どのような仕組みによるのか興味を惹かれる内容でした。
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