早い効果の期待できる非中枢刺激性のADHD治療薬としてビロキサジンの役割が期待されています。
今回は、現在まで主要な選択肢だった非中枢刺激性のアトモキセチンとの比較を行った研究をご紹介します。
Extended-Release Viloxazine Compared with Atomoxetine for Attention Deficit Hyperactivity Disorder
ADHDへの治療効果に関する徐放性ビロキサジンとアトモキセチンの比較
50人のADHD患者(不注意も多動/衝動性もあるタイプ)が対象となりました。
35人が子ども(平均11.9歳)、15人が大人(平均29.3歳)でした。
それぞれの参加者が、間に薬剤の影響をなくすための間隔をあけて両方の薬剤を服用し、アトモキセチンとビロキサジンの効果の比較を行いました。
結果として、以下の内容が示されました。
・子どもで使用した尺度(ADHD-RS-5) によると、4週間での症状の程度は、ビロキサジン13.9 vs アトモキセチン33.1と、ビロキサジンで症状の軽減が大きくなっていました。
・大人で使用した尺度(AISRS によると、4週間での症状の程度は、ビロキサジン11.9 vs アトモキセチン28.8と、ビロキサジンで症状の軽減が大きくなっていました。
・副作用については、アトモキセチンに関して36%が消化器症状等のために服用を中断し、ビロキサジンに関して4%が倦怠感のために服用を中断しました。
要約:『ビロキサジンはアトモキセチンよりも効果が大きく、副作用が少ない可能性がある』
試験後の調査で、ほとんどの人が今後服用する薬剤としてビロキサジンを選んでいた点も印象的な結果でした。
もりさわメンタルクリニック:https://www.morisawa-mental-clinic.com/
rTMS治療:
YouTubeチャンネル(オンライン講座):https://www.youtube.com/channel/UCd8RS50q_Ol_x82AL9hhziQ
Comments