ピーマン・セロリなどの野菜、リンゴ・グレープフルーツなどの果実、緑茶・紅茶・ココアなどの飲み物に含まれているフラボノイドが、認知機能の保持に役立つのではないかという指摘がなされてきました。
今回は、フラボノイドが不足傾向にある場合にフラボノイドの補充をしたら、記憶に良い影響があるのかを調べた研究をご紹介します。
Dietary flavanols restore hippocampal-dependent memory in older adults with lower diet quality and lower habitual flavanol consumption
食事に含まれるフラボノイドは食生活の質が低下している高齢者における海馬依存性の記憶を改善する
3,562人の高齢者を対象とし、ココア抽出のサプリか、偽薬を飲むグループに振り分けて、3年間の経過で観察をおこないました。
結果として、以下の内容が示されました。
・上記の対象者のうち、フラボノイド摂取量の生物学的指標が入手できた1,361人について、フラボノイド摂取量の指標と海馬依存性の記憶機能が正の相関(片方が大きいともう片方も大きいという関係)を持っていました。
・1年間の経過ではサプリ摂取と記憶との関連は明らかではありませんでしたが、フラボノイドが不足傾向の集団においては記憶の改善を示していました。
・フラボノイド摂取量の指標と、記憶能力の改善は関連を示していました。
要約:『フラボノイドが不足している時に、それを補うと記憶力が改善する可能性がある』
フラボノイドには多くの種類があり、果実・野菜・飲み物などに広く含まれているので、(それぞれの効果の違いは分かりませんが)摂取しやすいものを選んで、日常生活に取り入れたいと感じました。
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