プロラクチンを増加させるタイプの抗精神病薬の長期投与は乳がんのリスクを上昇させる

抗精神病薬の投与を長期間行われている女性では乳がんの発症が増えるのではないかという指摘があります。
今回は、フィンランドの大規模な研究で、抗精神病薬と乳がん発症との関連について調べた研究をご紹介します。
統合失調症の女性における抗精神病薬と乳がんリスクの関連
全国的な疾患登録データを用いた(ケース・コントロール・スタディと呼ばれるデザインの)研究で、2001~2017年の調査機関で、30,000人以上の女性が統合失調症に罹患しましたが、このうち1,069人が乳がんの診断を受けました。
抗精神病薬の服用期間や、服用していた抗精神病薬がプロラクチン(乳腺を刺激するホルモン)を増やすタイプかどうかによってグループ分けを行い、乳がん発症との関連を調べました。