ベリーやりんご等に多く含まれる“フラボノイド”は認知能力低下を抑制するなど、中枢神経系に対して有用な効果が知られています。
今回はフラボノイド含有食品の摂取量によって、パーキンソン病罹患者の死亡リスクが変化するのか調べた研究をご紹介します。
フラボノイド摂取とパーキンソン病罹患者の死亡リスク
新規にパーキンソン病と診断された、(看護師の健康状態に関する研究から)599人の女性、(医療従事者に関する研究から)652人の男性が研究の対象になりました。
4年毎に、フラボノイドの摂取量を調べ、32~34年の経過を観察しました。
結果として、以下の内容が示されました。
①フラボノイド摂取量が多いグループでは低いグループに比べて、男性で明らかに死亡リスクが低下していました(男性0.53倍、女性0.93倍)。
②1日に3回以上摂取する場合の死亡リスクはベリー類で0.77倍、ワインで0.68倍となっていました。
つまり、“フラボノイドが豊富な食品を多く摂取した場合には、神経変性疾患の予防効果だけではなく、罹患後でも死亡リスクを低下させる効果があるかもしれない”と言えそうです。
フラボノイドには多くの種類がありますが、大まかに言って、りんご・オレンジ・各種ベリー・ワイン等に多く含まれます。食事の中にこれらを含ませる工夫が考えられました。
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