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マシン・ラーニングを用いた診断モデルは正しく精神病への移行を予測できるか?


統合失調症の前駆期では気分の落ち込みや閉じこもりなどの抑うつ的症状がメインに生じることが多く、この時期から(薬物療法の有効性に関しては議論がありますが)適切な環境調整を含んだ経過観察を行うことが望ましいと思われます。


今回は、予測が困難と言われる統合失調症への移行について、マシン・ラーニングを用いた診断モデルの効果を調べた研究をご紹介します。


Multimodal Machine Learning Workflows for Prediction of Psychosis in Patients With Clinical High-Risk Syndromes and Recent-Onset Depression

臨床的高リスク患者と近日発症のうつ症状に対する複数マシン・ラーニングの精神病発症予測


平均25.1歳の668人(334人の比較対照のための健常者、334人の患者を含む)が研究の対象となりました。


①医師が診断を行った場合、②定められた診断手続き(アルゴリズム)沿って行った場合、③複数のマシン・ラーニングを用いた場合(臨床的な所見や画像診断などを統合したもの)で、精神病への移行を予測しました。