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リウマチとうつ病

◎要約:『関節リウマチがあるときにはうつ病が多くなる可能性があり、抗リウマチ薬による治療の有無によっても影響を受ける』





炎症性疾患(炎症所見)とうつ病との関連が、以前から指摘されてきました。


今回は大規模なデータで、リウマチ(とその治療)とうつ病の関連を調べた研究をご紹介します。


Rheumatoid Arthritis and Risk of Depression in South Korea

韓国における関節リウマチとうつ病のリスク


韓国における後ろ向きのコホート研究と呼ばれる種類の研究で、関節リウマチ(以下、RAと表記)患者38,487人と健常者192,435人を対象としています。


平均の経過観察期間は4.1年で、うつ病の発症とRAとの関連、その治療の影響を調べています。


結果として、以下の内容が示されました。


・RA患者では、健常者と比較して1.66倍(オッズ比)うつ病の発症が認められました(性別や社会経済的背景、行動的要素については調整後)。


・リウマトイド因子(以下、RFと表記)のRAで1.64倍、RFと抗CCP抗体が陰性のRAでは1.73倍となっていました。


・抗リウマチ薬をしていた場合(1.33倍)には、していない場合(1.69倍)に比較して、うつ病の発症リスク(オッズ比)が高くなっていました。




今まで指摘されてきた炎症とうつ病との関連を考えると、関節リウマチ等の慢性炎症性疾患がある場合のうつ病のリスクについて留意する必要性を感じました。

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