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不安が強い喫煙者で、負荷の強い運動が禁煙に役立つ

執筆者の写真: もりさわメンタルクリニックもりさわメンタルクリニック

不安の感受性が強い場合、喫煙は自己治療としての意味を持つと思われます。


今回は、不安が強い喫煙者で、負荷の強い運動が禁煙にどのような影響をもたらすのか調べた研究をご紹介します。


不安感受性が高い成人に対する禁煙治療


アメリカ、テキサス州のYMCA支部における研究で、不安の感受性が高く禁煙したい150人(平均38.6歳 女性が67.3%)が対象となりました。


予備心拍数(安静時心拍数と最大心拍数の差:Heart Rate Reserve)の60~85%の高負荷運動を行うグループと20~40%の低負荷グループに分けて、15週間のプログラムを行い、6ヶ月後に禁煙ができているかを調べました。


結果として、以下の内容が示されました。

①高負荷の運動を行ったグループの方が、禁煙を維持できている割合が高くなっていました(高負荷27.6% vs 低負荷14.8%)。

②2つのグループで、不安の感受性の差はありませんでした。


つまり、“高負荷の運動を数ヶ月行うと、不安が強い場合でも、禁煙を成功できる確率を増加できるかもしれない”と言えそうです。


負荷の程度によって不安の感受性そのものを変化させるのではなく、行動の修正に与える影響が異なるのが興味深いと感じました。

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