不登校では頭痛や吐き気などの身体症状を認めることが多く、原因について身体疾患を念頭に様々な検査が行われることもあります。
今回は、不登校に伴う身体症状について複数の研究をまとめた研究(システマティック・レビュー)をご紹介します。
不登校における身体症状についてのシステマティック・レビュー
2020年までの不登校に伴う身体症状をテーマとして検索を行い、1025件が同定されましたが、そのうち基準を満たすものとして148本の研究が分析されました。
結果として、以下の内容が示されました。
①身体症状はしばしば不登校における最初の訴えとなっていた。
②よく認める症状は痛み・頭痛・吐き気・嘔吐・筋肉痛・関節痛・下痢・めまい・倦怠感・動悸で、殆どの場合は身体的な原因は発見されなかった。
③不安が最も原因として考えられ、身体診察を行った医師が心理的原因を想定しなかったため、精神科医への紹介が遅れていた。
④効果のあった治療は、弁証法的行動療法、リラクゼーションや呼吸トレーニングを介した不安のコントロール等だった。
つまり、“不登校における身体症状の合併はしばしば認められ、非常に多彩であり、不安に対する心理的アプローチが有効である”と言えそうです。
不登校に伴う身体症状に対して、身体疾患の除外はどこかの段階で必要とは思われますが、長期間身体的原因を突き止めることに固執するのは治療的とは言えないようです。
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