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執筆者の写真もりさわメンタルクリニック

不眠に対するネットを介した認知行動療法の効果

◎要約:『頭部外傷後に生じた不眠に対して、ネットを介した認知行動療法が有効かもしれない』





今回は、頭部外傷後に生じた不眠に対して、インターネット上で認知行動療法を行った場合の効果を調べた研究をご紹介します。


頭部外傷後の不眠に対するネットを介した認知行動療法

Internet-Guided Cognitive Behavioral Therapy for Insomnia Among Patients With Traumatic Brain Injury

A Randomized Clinical Trial


頭部外傷を受傷した後に不眠を発症した軍人と退役軍人50人を対象としています。


対象者をランダムにネットを介した認知行動療法と、比較対照としての睡眠教育のグループに振り分けて、3ヶ月の経過で効果を確認しました。


結果として、以下の内容が示されました。


・今回用いられた不眠の尺度  insomnia severity index (ISI) で、ネット上の認知行動療法のほうが改善が大きくなっていました(差異は3.5点)。

※ISI では 0-7 点:不眠無し、8-14 点:閾値以 下(軽症)不眠、15-21 点:中等度不眠、22-28 点:重症不眠と判定される。


・認知行動療法における不眠の程度は、うつ、PTSD症状、睡眠の質、疲弊感の改善と関連を示していました。




入手の難しさやコストの面で対人での認知行動療法は実施が困難である場合も多いため、ネット上での認知行動療法が代替として有用であると思われました。

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