昨日は、いわゆる“深い睡眠”である徐波睡眠の減少が、認知機能低下と関連しているという内容についてお伝えしました。
今回は、睡眠のうちでも、入眠困難・悪夢での中途覚醒・早朝覚醒・休んだ気がしない等、どのような症状が、認知機能低下に最も関連しているのかを調べた研究をご紹介します。
Mental and physical health pathways linking insomnia symptoms to cognitive performance 14 years later
不眠と認知機能の関連における精神と身体的健康の影響
51~88歳の2,595人(平均64歳)が対象となりました。
睡眠障害の症状を調べ、その後の認知機能との関連を調べました。
結果として、以下の内容が示されました。
・上記のうち、入眠困難が認知機能(エピソード記憶、遂行機能、言語機能、視覚構成、処理速度)の低下と関連を示していました。
・不眠と認知機能低下の関連を介在する要因として、うつ症状(12.3~19.5%を説明)、循環器疾患(6.3~14.6%を説明)が挙げられました。
・不眠の認知機能への影響に性差は認めませんでした。
要約:『不眠のうち、特に入眠困難が認知機能低下に影響し、うつ症状や循環器疾患が関連しているかもしれない』
不眠の中でも様々なものがあり、それによって影響を与える道筋にも多様性があることが考えられました。
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