◎要約:『若年世代の10人に1人以上が、精神疾患に罹患しており、疾病負担も2割を超えている可能性がある』

近年、子どもや思春期における精神疾患(物質障害を含む)の有病率が上昇していると言われています。
今回は、世界的に見た子どもや思春期(以後、若年世代と表記)における精神疾患の有病率を調べた研究をご紹介します。
Worldwide Prevalence and Disability From Mental Disorders Across Childhood and Adolescence
Evidence From the Global Burden of Disease Study
子どもと思春期における精神疾患による障害の有病率
世界的な疾患による負担を調べた研究 the 2019 Global Burden of Disease studyを元にしています。5~24歳の約25億人が対象となりました。
結果として、以下のような内容が示されました。
・少なくとも1つ以上の精神疾患を持っている人の割合は11.63%で、1.22%は物質障害でした。
・年齢別では、5~9歳で6.80%、10~14歳では12.40%、15~19歳では13.96%、20~24歳では13.63%となっていました。
・この年代の疾病負担の計算(障害のある期間の計算 years lived with disability )のうち20.27%が精神疾患、2.80%が物質障害によるものでした。
世界の若年世代における疾病負担のうち、精神疾患や物質障害により比重が大きくなっている印象を受ける内容でした。
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