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中年期の食事療法は認知症予防にあまり効果的ではないかもしれない

執筆者の写真: もりさわメンタルクリニックもりさわメンタルクリニック

地中海式ダイエット、DASH食等、様々な食事療法が認知症予防に有効であると指摘されてきました。


今回は、長期間の地中海式ダイエットが認知症予防効果を示すのかを調べた研究をご紹介します。


Association Between Dietary Habits in Midlife With Dementia Incidence Over a 20-Year Period

中年期の食生活と認知症発症との関連


28,025人(61%が女性、平均58.1歳)が参加し、5年間食生活について調査し、約20年経過したした後の認知症発症について調べました。


結果として、以下の内容が示されました。


・通常推奨される食事内容は、最も推奨内容とは異なった食事を摂っていた場合と比較して認知症発症リスク0.93倍、アルツハイマー1.03倍、血管性0.93倍で、明らかな差異とは言えないレベルでした。


・地中海式ダイエット(野菜や果実、全粒穀物、魚類、オリーブオイルの摂取を推奨)最も推奨内容とは異なった食事を摂っていた場合と比較して認知症発症リスク0.93倍、アルツハイマー0.90倍、血管性1.00倍で、明らかな差異とは言えないレベルでした。


要約:『中年期の食事内容によって、認知症の発症リスクは大きな影響を受けない可能性がある』


食事内容を調べた時期や調査法によっても大きな差が生じるので、今回の結果で食事療法の効果が否定されるわけではないと思われますが、食事の効果を過大に想定するのは控えるべきなのかもしれません。


もりさわメンタルクリニック:https://www.morisawa-mental-clinic.com/

rTMS治療:

YouTubeチャンネル(オンライン講座):https://www.youtube.com/channel/UCd8RS50q_Ol_x82AL9hhziQ

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