数日にわたって、中枢刺激薬の処方傾向の変化についてお伝えしてきました。
今回は、人口の中でもどのような層(年齢・性別・地域)において変化が生じているのかを調べた研究をご紹介します。
Trends in stimulant dispensing by age, sex, state of residence, and prescriber specialty — United States, 2014–2019
アメリカの処方薬局のうち92%にあたる49,900の薬局を対象とするデータを元に、中枢刺激薬(アンフェタミン、メチルフェニデート)の処方対象を2014~2019年の経過で調べています。
結果として、以下の内容が示されました。
・2014~2019年で100人あたり5.6→6.1人と、処方された人数が増加しています。
・処方薬のタイプでは、アンフェタミンタイプと長期作用型の徐放性製剤の両方で増加が生じていました。
・年平均の増加率をみると、女性や20歳以上の成人で多くなっていました(年代別では、20-39歳で6.7%、40-59歳で9.7%、60歳以上で6.9%)。
・地域別では100人あたりの処方人数で比較すると、ハワイ州で1.0人、アラバマ州で13.6人と大きな差異がありました。
要約:『中枢刺激薬の処方増加は処方タイプによらず、性別では女性、年代では成人で幅広く生じている』
かつては子ども・思春期で不注意・多動を緩和するための処方であったものが、幅広い年代で使用されるようになっている傾向が伺われました。
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