昨日は、強い心理的ストレスの影響下においても、運動習慣は認知症リスクを軽減することをお伝えしました。
今回は、人生におけるどのような要素が、後の認知能力に影響を与えるのか調べた研究をご紹介します。
Identifying the lifetime cognitive and socioeconomic antecedents of cognitive state: seven decades of follow-up in a British birth cohort study
認知能力を予想する生活史の因子
イギリスの健康と発達に関する全国的な調査を元にした研究で、1,762人の地域に住む人々を対象としています。
アポリポ蛋白の遺伝子型、父親の社会的階級、子ども時代の認知能力、教育、中年期の職業的特性、中年期の言語機能等が参考にされました。
結果として、以下の内容が示されました。
・アポリポ蛋白の遺伝子型(APOE ε4)と認知能力とは、ネガティブな関連性(一方が多いと他方は少ない)を持っていました。
・大きな影響を持つ予測因子は、子ども時代の認知能力と中年期の言語能力でした。
・教育到達度や職業特性も、中等度の影響を与えていました。
要約:『後年の認知能力には、様々な要素が影響を与えるが、特に遺伝子型や子ども時代の認知能力・中年期の言語機能が予測因子として考えられる』
認知能力には、それぞれの要素が独立に影響を与え、総合的な結果として認知症に至る姿が想像されました。
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