現在、日本では主として左側の高頻度(一定時間のパルス数が多い)rTMSが行われていますが、右側の低頻度、シータバースト法も実施されています。
今回は、右側の低頻度rTMSのうつ病に対する効果に関する複数の研究をまとめた結果(メタ・アナリシス)をご紹介します。
Clinically Meaningful Efficacy and Acceptability of Low-Frequency Repetitive Transcranial Magnetic Stimulation (rTMS) for Treating Primary Major Depression: A Meta-Analysis of Randomized, Double-Blind and Sham-Controlled Trials
低頻度反復経頭蓋磁気刺激療法のうつ病に対する臨床的に有意な効果と受容性
8のランダム化比較試験(263人の参加者、平均セッション数12.6回)が分析の対象となりました。
結果として、以下の内容が示されました。
・「治療効果あり(responder)」は、右側低頻度rTMS 38.2% vs 偽刺激15.1%となっていました。
・「寛解(remitter)」は、右側低頻度rTMS 34.6% vs 偽刺激9.7%となっていました。
・パルス数について、1200回以上のパルス数が高い効果と関連していました。
要約:『右側の低頻度rTMS(反復経頭蓋磁気刺激療法)は、うつ病に対する効果を認める可能性が高い』
ランダム化比較試験をまとめた結果であり、数値をみる限りでは左の高頻度と比較して遜色のない結果であるように思われました。
もりさわメンタルクリニック:https://www.morisawa-mental-clinic.com/
rTMS治療:
YouTubeチャンネル(オンライン講座):https://www.youtube.com/channel/UCd8RS50q_Ol_x82AL9hhziQ
Comments