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便秘薬の習慣的使用と認知症との関連


腸内の細菌は脳に作用する様々な化学物質を産生しており、腸内細菌叢の乱れと認知症との関連が指摘されることがあります。


今回は、便秘薬の習慣的な使用と認知症リスクとの関連について調べた研究をご紹介します。


Association Between Regular Laxative Use and Incident Dementia in UK Biobank Participants

https://n.neurology.org/content/early/2023/02/22/WNL.0000000000207081

便秘薬の習慣的使用と認知症との関連


イギリスの大規模データ(UK Biobank)を元にした研究で、502,229人(平均56.5歳、54.4%が女性)が対象となりました。


平均9.8年の経過観察で、自己申告による便秘薬(下剤)の使用と様々な原因による認知症リスクとの関連を調べています。


結果として、以下の内容が示されました。


・習慣的な便秘薬使用がある場合のリスクは、認知症(すべての原因)1.51倍、血管性1.65倍、アルツハイマー型認知症1.05倍(差異は明らかではない)となっていました。