
運動習慣などの健康的な生活様式が、認知症を予防することが知られていますが、これは遺伝的素因として認知症になりやすくても変わらないのでしょうか?
今回は、遺伝的に認知症になりやすいハイリスクのグループも含んで、生活習慣の影響を調べた研究をご紹介します。
生活様式と遺伝的素因の認知症発症に関する影響
60歳以上の認知症のない196,383人(平均64.1歳、52.7%が女性)が研究の対象となりました。
上記の対象者の中には、遺伝的素因として認知症発症の高リスク20%、中間リスク60%、低リスク20%が含まれていました。
ここで、健康的な生活様式とは、喫煙していないこと、定期的な運動習慣、適度なアルコール摂取等を意味します。
結果として、遺伝的高リスク+不健康な生活様式では、遺伝的低リスク+健康的生活様式に比べると2.83倍認知症になりやすい傾向がありました。
全体として、遺伝的には認知症になりやすい素因があっても、健康的な生活様式は認知症発症に対して予防的に貢献していることが推定される結果でした。
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