季節性の変化を示すうつ症状に特に冬期の光線療法が有効であるという話は以前からあります。
今回は、双極性障害のうつ症状に、薬物療法を補完する昼間の高照度光療法が有効ではないかという内容の研究をご紹介します。
双極性障害に対する補助的光線療法
現在はうつ症状が中心で、一定の気分安定薬(抗躁薬)を内服している、双極性障害Ⅰ型ないしはⅡ型の患者さんたちが調査の対象となりました。
一方のグループ(23人)は高照度光療法(7000ルクス、白色光線)を受け、もう一方のグループ(23人)は偽刺激として暗めの赤色光が照射されました。
結果として高照度光療法を行った場合のほうが、明らかに高い寛解率を示し(68.2% vs 22.2%)、療法開始後4~6週におけるうつ症状の指数も低く(9.2 vs 14.9)なっていました。
光療法自体は特に新しい治療法ではありませんが、双極性障害の薬物療法に追加するやり方で季節を問わず効果を認めるならば、補助的治療法として選択肢に入る可能性があるように思われました。
#双極性障害
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