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執筆者の写真もりさわメンタルクリニック

内視鏡検査にともなう不安について


腹痛や気分不良が続く時、しばしば消化管内視鏡の実施が検討されます。


特に懸念されるのは、太さの大小はあるものの、体内に管を入れるという行為に対する不安感や痛みにより、精神状態の悪化を来さないか、ということです。


それにより検査の実施が不可能となったり、その後の精神状態の予後に影響を与えることが考えられます。


今回は、内視鏡検査による痛みや不安・思考内容との関連を検討した研究をご紹介します。


消化管内視鏡にともなう不安や痛みについて


内視鏡検査をこれから受ける118人が調査の対象となりました。検査前の主観的な不安や、検査中の痛みに関連した行動、検査後に痛みの程度や破滅的な考えについて振り返りました。


結果として、以下の内容が示されました。

①鎮静の有無に関わらず、個人間で痛みに大きな差があること。

②破滅的な思考が、医師が観察した痛みの関連行動と患者の主観的な痛み感覚に影響していること。

③患者が考えに耽ったり、不快な感覚から逃げられないと感じているときに、不安が痛みを増強すること。


不安や痛み・思考には複雑な相互作用があるようですが、少なくとも「不安(とそれを引き起こす考え)⇒痛みの増強」という関連はあると思われます。


同じ行為(検査)でも、説明の仕方や信頼関係の構築によって、大きく不安を軽減させることは可能と思われます。


検査そのものが正確にに行われることは非常に大切ですが、検査を施行する前の精神的準備も検査の成否に大きく影響すると考えられました。


#不安

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